問 1
正解【エ】
期首商品棚卸高+当期商品純仕入高=売上原価+期末商品棚卸高
⇔
売上原価=期首商品棚卸高+当期商品純仕入高ー期末商品棚卸高
=100,000 + 750,000 – {(1,200 x 120) + (1,000 x 80)}
=626,000
ここで、「棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める。」とあるので、A商品とB商品と棚卸減耗損および商品評価損を求める。
なお、B商品は「原価 < 正味売却価額」となっており、商品評価損が発生していないのが、本問題の引っ掛けです。
A商品の棚卸減耗損および商品評価損
= 1,200 x (120 – 110) + (1,200 – 1,000) x 110
= 12,000 + 22,000 = 34,000
B商品の棚卸減耗損
= 1,000 x (80 – 70)
= 10,000
よって、与件で求める売上原価は
626,000 + 34,000 + 10,000 = 670,000
問 2
正解【エ】
売上債権の残高
=受取手形+売掛金
=3,000 + 21,000
=24,000
よって、5 %の貸倒れを見積もると
貸倒引当金
= 24,000 x 5%
= 1,200
現時点で300を積み立てており、差額補充法を採用しているので差額の900を仕分けする必要があるので、エが正解となる。
(なお、洗替法を採用する場合はイとなる。)
問 3
正解【ア】
ア.
正しい
イ.
その他有価証券は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は貸借対照表の純資産の部に直接計上する。
ウ.
売買目的有価証券は、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損益として処理する。
エ.
満期保有目的の債券を額面金額と異なる価額で取得した場合、原則
問 4
正解【ウ】
法定準備金(資本準備金または利益準備金)の積み立てルールとして
①配当額の10分の1
②資本金の4分の1ー(配当前の法定準備金)
のいずれか少ない方積み立てる必要があります。
①6,000 x 1/10 = 600
②18,000 x 1/4 – (1,000 + 3,000) = 500
よって、本問では500(千円)積み立てる必要があり、ウが正解となる。
なお、選択肢上引っ掛けはありませんが、
その他利益剰余金を原資としている場合:利益準備金に積み立て
その他資本剰余金を原資としている場合:資本準備金に積み立て
となります。
問 5
正解【ウ】
減損損失の認識と測定の違いを問う、細かい問題です。
減損損失の認識:帳簿価額 > 割引前将来CF
減損損失の測定:帳簿価額 > 正味売却価額もしくは使用価値の高い方
よって、測定すべきはXおよびZとなります。
なお、減損損失の測定として
X:2,800 – 1,400 = 1,400
Y:対象としない
Z:4,500 – 3,400 = 1,100
となります。
問 6
正解【イ】
本問は商品の資産価値を、簿価ではなく、時価で考えられるかを問う問題でした。
資産価値
=現金+売掛金+商品(時価)+建物
=109,000
負債
=買掛金
=35,000
取得対価
=400 x 200千株
=80,000
よって、正味の資産価値74,000(109,000 ー 35,000)に対して取得対価が6,000上回っているので、(正の)のれんとして処理する。
また、「増加すべき株主資本のうち、 2 分の 1 を資本金、残りを資本準備金とした。」とあるので、すべき仕分けは
(借)
諸資産 109,000
のれん 6,000
(貸)
諸負債 35,000
資本金 40,000
資本準備金 40,000
となり、正解はイとなる。
問 7
正解【ウ】
ア.
正しい
イ.
正しい
ウ.
一年以内に支払期日が到来する部分は流動負債として、一年を超えて支払期日が到来する部分は固定負債(長期リース債務)として処理する。
エ.
正しい
問 8
正解【ウ】
ア.
のれんには、「有償取得のれん」と「自己創設のれん」がある。試験によく出てくるいわゆるのれんは、前者である。本問は、後者である自己創出のれんを指すが、収益性の客観的な判断基準がないため、無形固定資産への計上は認められていない。
イ.
無形固定資産ではなく、一般管理費として費用処理される。
ウ.
正しい
エ.
10年ではなく、20年とわたり償却される。
問 9
正解【ア】
課税仕入取引の仕分けが正解のとおりとなる。
最終消費者以外は、仕入れの際の「仮払消費税等」と売り上げの際の「借受消費税等」を仕分けしていき、決算において精算を行う。
問 10
正解【イ】
賃金消費額 = 消費賃率 x 実際作業時間
消費賃率:
14,400,000円 ÷ 12,000時間 = 1,200円/時間
直接労務費:
1,200円/時間 x 1,100時間 = 1,320,000円
問 11
正解【エ】
固定長期適合率
固定資産 / (自己資本+固定負債) x 100
(80,000 + 60,000) / ({50,000 + 10,000 + 30,000} + 70,000) x 100 = 87.5%
自己資本比率
自己資本 / 総資本 x 100
(50,000 + 10,000 + 30,000) / 200,000 x 100 = 45%
自己資本利益率
当期純利益 / 自己資本 x 100
18,000 / (50,000 + 10,000 + 30,000) x 100 = 20%
当座比率
当座資産 / 流動負債 x 100
(25,000 + 22,000) / 40,000 x 100 = 117.5%
問 12
正解【エ】
自己株式の取得と償却により、現金(流動資産)と自己資本(純資産)が減少する。
a.
固定比率 = 固定資産(→)/ 自己資本(↓)
= 数値が大きくなる
= 悪化する
b.
正しい。
自己資本利益率 = 当期純利益(→)/ 自己資本(↓)
= 数値が大きくなる
= 向上する
c.
総資本利益率 = 利益(→)/ 資本(↓)
= 数値が大きくなる
= 向上する
d.
正しい。
流動比率 = 流動資産(↓)/ 流動負債(→)
= 数値が小さくなる。
= 悪化する
問 13
正解【ウ】
ア.
キャッシュフローは、直接法(総額表示)と間接法(純額表示)の選択が可能
イ.
営業活動によるキャッシュフローの区分と、投資活動によるキャッシュフローの区分の選択が可能
ウ.
正しい
エ.
営業活動によるキャッシュフローの区分に表示される
問 14
正解【エ】
ア.
ABCは、製造間接費に焦点をあてている。
イ.
コストドライバーは、コストの変化をもたらす要因であり、活動ではない。
ウ.
多品種少量生還に適している。
エ.
正しい。
問 15
正解【イ】
ア.
オプションの売り手は、買い手が権利を放棄した際は、プレミアム分のみ利益を(最大で)得ることができる。よって、本問では500円となる。
イ.
正しい。
ウ.
オプション売買のポジションは、プットの売り・買いとコールの売り・買いの 4 種類ある。
エ.
先物:必ず売買が行われる
オプション:売買を選択する。(売買する権利を取引している。)
問 16
正解【エ】
ア.
正しい。
イ.
正しい。
ウ.
正しい。
エ.
マイナス金利はインフレーションの誘発を目的としている。
問 17
正解【イ】
2年の複利現価係数 = 2年の年金現価係数 ー 1年の年金現価係数
問 18
正解【ア】
超過収益率とは、ファンドやポートフォリオのベンチマークのリターンを上回る部分のことを指す。
t = 0の時にベンチマークを上回る新情報が出たが、瞬時に市場に出回るため、t = 1以降には超過収益率は0付近をランダム(ベンチマークの予測材料がない状態)に推移する。
問 19
正解【イ】
加重平均にて求める。E社株の投資比率をYとすると、
10 x Y + 18 x (1 – Y) = 16
⇄ Y = 0.25
問 20
正解【ア】
複利最終利回りの金利をYとすると、
100 = 121 / (1 x Y)^2
⇄ Y = 0.1
問 21-1
正解【ウ】
当期の変動費率:960 / 2,400 = 0.4
よって、 損益分岐点売上高をSとすると、
S – 0.4S – 1,200 = 0
⇄ S = 2,000
問 21-2
正解【ウ】
当期の損益分岐点比率:
2,000 / 2,400 = 0.833…
前期の損益分岐点比率:
2,000 / 2,500 = 0.8
また、前期の変動費率:1,250 / 2,500 = 0.5
よって、損益分岐点比率は悪化しており、売上げの減少による。
問 22
正解【イ】
選択肢のとおり。
問 23
正解【エ】
減価償却費:1,500 / 3 = 500
よって、税引き後キャッシュフローは、
(900 – 500) x (1 – 0.3) +500 = 780
問 24
正解【エ】
ア.
ゼロ成長配当割引モデルによる株価は下記となる。(難)
株価 = 配当 / 自己資本コスト
よって、
PER = 株価 / 当期純利益
= (配当 / 自己資本コスト)x (1 / 当期純利益)
= 1 / 自己資本コスト
(ゼロ成長配当割引モデルでは、配当 = 当期純利益)
つまり、PERは無借金の方が負債で資金調達するよりも大きくなる。
イ.
法人税が存在しない場合は、企業価値は資本構成に依存しない。
ウ.
「企業の市場価値は、当該企業の期待収益率でキャッシュフローを資本化するこ
とによって得られ、」は正しい。
但し、キャッシュフローは資本構成には影響しないため、市場価値と資本構成は互いに独立している。
エ.
正しい。