【書評】「直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN」

直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN
著者:佐宗 邦威
出版社:ダイヤモンド社
発売日: 2019/3/7
ISBN-10: 4478102856

★こんな方におすすめ!!
 今の仕事はうまくいっているけど、なんとなく違和感を感じる人
★こんな方は向かないかも・・・
 趣味を仕事に昇華できている人

著者紹介:佐宗 邦威さん

戦略デザインファームBIOTOPE CEO / Chief Strategic Designer

東京大学法学部卒。イリノイ工科大学デザイン学科(Master of Design Methods)修士課程修了。P&Gにて、ファブリーズ、レノアなどのヒット商品のマーケティングを手がけたのち、ジレットのブランドマネージャーを務めた。ヒューマンバリュー社を経て、ソニークリエイティブセンター全社の新規事業創出プログラム(Sony Seed Acceleration Program)の立ち上げなどに携わったのち、独立。B to C消費財のブランドデザインや、ハイテクR&Dのコンセプトデザインやサービスデザインプロジェクトを得意としている。

『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』著者。

大学院大学至善館准教授。京都造形芸術大学創造学習センター客員教授。

世界を構成する4つの大地

本書では、0を1にする仕事は必ずしも天性の才能が必要な訳ではなく、トレーニングによる習得可能という著者の持論が展開されている。

まず、自分がいったいどのようなフィールドで仕事をしているのかを考えたことあるだろうか。

年功序列のサラリーマン、インセンティブ重視の外資系、全ては自分次第の起業家、クリエイティブデザイナー、政治家など職業としては数えきれないほどのものが存在している。

詳細は割愛するが、本書ではそれらを4つの大地のいずれかで存在していると表現している。

  • PDCAが支配する「カイゼンの農地」
  • 「論理」を手に領土拡大を目指す「戦略の荒野」
  • 目的の難民たちの新天地「デザインの平原」
  • 「有用性」から解放された「人生芸術の山脈」

有用性とはそれが人や物にとって、役に立つかどうかである。

上3つの大地は働き方は違えど、いずれも有用性から脱しきれず、他人モードを抜け出せない大地なのである。一方で、最後の大地に住む人々の、「有用性」から解放された思考を「ビジョン思考」として解説し、妄想・知覚・組替・表現のスパイラルで表現している。

他人モードを抜け出せない生活習慣病

誰かのために身を捧げることは決して悪いことではない。

しかし、それだけでは何か違和感があったことはないでしょうか。

私の持論として、「他人の幸せが生きがい」という人は虚言だと思っており、「他人を幸せにするようなことをしている自分に生きがい」が真理だと考える。そこに気づけないと知らず知らずのうちに、ストレスや違和感を感じてしまうのではないかと思う。

著書では、他人モードから抜け出せないでいると、他人がどう思うのかばかりを考えてしまい、自分がどう思うのかすらよくわからなくなってしまうという。

結果、新しいことを発想したり、感動する力が段々と失せていくのだという。

自分はこうありたい!

それを強く想うことが大切であり、そんな人がイノベーションを生むのだなぁと実感させられる。

人生の余白づくり

自分と向き合う時間を作っていますか?

そんな内容に感銘を受けた。1日15分からでもいいので自分モードを強制的に作る必要がある。

喫茶店で本を読んだり、勉強したり、スマホを操作する時間は、自分と決して向き合っているとは言えない。

ヨガや瞑想に近いこの「向き合う」時間を取り入れることで自分モードの時間を取り戻していけるのだろう。詳しい方法はぜひ、本書を読んで欲しいが、ノートがあれば実践できる。

余談であるが、いつも小一時間ほど犬の散歩に行くが、何気なしにラジオを「聞きながら」散歩している。

しかし、ふと立ち止まっているみると、全く「聴いていない」。聴きもしない雑音であるならば、外の喧騒を聞きながら自分と向き合うべきと、ラジオをやめた。

満点を目指さない

私の知り合いにも100点の完成度を目指して仕事をしようとする人がいた。それは決して悪いことではない。

しかし、決まって締め切りギリギリとなるし、結局80点の出来で提出してきたり、100点の出来で提出してきてもこちらの思っているようなモノではないことが往々にしてある。

これは、受ける側(発注側)にとっての配点と、作る側(受注側)にとっての配点が一致しないために発生すると思っている。

だから、私はいつも資料を作成するときは全体のボリューム(A4枚数)や用途を聞いてから、ラフな素案を作成したらすぐに一度ヒアリングを行うようにしている。

著書でも、プロトライピングメソッドと呼ばれる表現で紹介されているが、こちらではさらにラフなスケッチに起こすことを推奨しており、今後の参考としたいと思う。

さいごに

本書は、Amazon Prime会員であれば、無料で読むことができます。

典型的な左脳型だった著者が、海外のデザインスクールで学んだ右脳型開発への道しるべを記載した良書ですので、ぜひ一度お試しください。

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