【書評】「なぜあの会社の女性はイキイキ働いているのか」

外資系コンサルが実践する 図解作成の基本
著者:福田 尚好, 高橋 佐和子, 中村 佳織, 東 純子, 中澤 未生子
出版社:同友館
発売日: 2018/3/29
ISBN-10: 4496053519

★こんな方におすすめ!!
 人材不足に困っている人
★こんな方は向かないかも・・・
 女性を活躍させたい人

著者紹介&目次(本書より)

福田 尚好

大阪市立大学経営学研究科前期博士課程修了。中小企業診断士。日本ビクター(株)を経て、1988年開業。(株)プラクティカルマネジメント代表取締役。(一社)中小企業診断協会本部会長。大阪経済大学大学院客員教授

高橋 佐和子

中小企業診断士、FORM(フォーム)コンサルティングオフィス代表。関西学院大学経済学部卒業。服飾小売関連企業に勤務後独立し、小売・サービス業の自社店舗を運営。コンサルティング部門では、事業計画立案から営業研修・販売促進・店舗改善などトータルサポートを行う。公的機関では大阪府産業振興機構が運営する大阪府よろず支援拠点のコーディネーターとして従事。

中村 佳織

中小企業診断士。大学卒業後、セールスプロモーション企画会社にて女性営業第1期生として採用され、約15年間企画営業職に携わる。6年目には社内初の女性管理職となり、多くの新卒女性を育成した。平成23年に独立し、営業・マーケティングコンサルタントとして企業支援を行うともに、全国にて営業職や女性社員、管理職向けの研修やセミナーを行っている。

東 純子

中小企業診断士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。シーズマネジメントサポートオフィス代表。大学卒業後、内装施工会社の営業職などの勤務を経て、平成16年から(公財)大阪市都市型産業振興センターの運営する大阪産業創造館経営相談室「あきない・えーど」の経営相談窓口にて常勤コンサルタントとして従事。その他、セミナー講師や個別企業へのコンサルティング活動も行っている。平成19年より一般社団法人大阪府中小企業診断協会理事。

中澤 未生子

弁護士、中小企業診断士、産業カウンセラー。同志社大学大学院法学研究科私法学専攻修士課程修了。2002年弁護士登録し、法律事務所に勤務し企業法務等に携わるとともに、中小企業の経営支援に取り組む。その後独立、エマーブル経営法律事務所を開業

目次

  • 序章
  • 第1章 女性の働き方をめぐる現状
  • 第2章 女性が活躍する企業事例
  • 第3章 事例から学ぶ 女性が活きる着眼点と環境づくりのポイント
  • 第4章 事例から学ぶ 女性が活躍する組織づくりと法制度
  • 第5章 事例に見る他企業の取組
  • 執筆を終えて(座談会)

どんな内容?

本書は、5人の女性中小企業診断士の共著となっている。

第2章では、パソコン修理業を営むある企業を紹介している。驚くべきことは、男性の職業とイメージされやすい職業であるが、従業員数11名のうち、じつに9名が女性従業員であるという。

この企業も最初は他の多くの企業と同じく、

「男性の技術職、女性の事務職」

という誰もが想像する企業であった。

しかし、男性従業員の予期せぬ退職に伴い、窮地に陥った状況の中で、いったいどのように女性主体の職場に変貌させていったのかが記されている。

第3章と第4章では、第2章の事例を体系的に整理しており、

おたがいさまの文化づくり

女性従業員が自身を持つにはどうすればいいか

などを紹介している。

第5章では、第2章の企業紹介とは別に、3つの企業の事例を紹介しており、

塗装業・建設リース業・玩具メーカ

など、男性社会のイメージが強いいわゆる土方と呼ばれるような業種についての好事例を紹介しているのは大変参考になる。

成功要素の共通項とは

本書では、成功要素の共通項として以下の3つを挙げている。

  • 経営者のマインド
  • 既成概念にとらわれないフレキシブルな考え方や対応
  • 周囲を巻き込む力

具体的な中身は本書を読んでいただきたいが、私が感じた共通項を一言で述べるとすると

作業を要素レベルに分解したからでは?

と考察している。

いままで業務分担として決めていた作業内容を、

  • 熟練した技術が必要な作業 / 重量物を扱う作業
  • 多少の訓練で習得できる技術が必要な作業 / 軽量物を扱う作業 
  • 事務的な作業

の視点に立ち返り、再度要素レベルで分解していくことで、女性のみならず新人・高齢者をさらに能率的・広範囲に活躍させることができる。

さいごに

本書でも少し述べられているが、多くの企業が声高らかに謳っている

「女性を活躍させたい」というのは真理ではない

はずであり、スローガンありきの女性管理職率の向上は望まれない管理職を生む危険性がある。

人材不足を解消するためにも、

その仕事は本当に男性・ベテランしかできない仕事なのか

を正直に問答していくことが、

人材の選択肢を広げるキッカケになり、

企業のさらなる発展や存続に欠かせないのではないかと思う。

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